私のお客様には、このようなケースは存在しないのですが
「ある企業からホームページ制作の依頼を受けたのだが、1年経っても完成していない」
などというケースを見かけることがあります。
クライアント様に用意していただけるはずの資料を用意していただけなかったり、商品写真の提供をいただけなかったり、デザインの方向性の決断がつかないまま、ズルズルと引きずってしまうことが原因のようです。
そのうち、当初の「ウチのホームページをもっといいものにしよう!」というクライアント様の気合も削がれて行くのかもしれません。
クライアント様にとってはいつまで経ってもホームページが完成せず、ホームページ制作業者にとってはいつまで経っても売上が立たず、よいことはひとつもありません。
なぜ、このようなケースが起きてしまうのでしょうか。
私は、「ベストのものを作ろう」という意識が強いほど、このようなケースに陥ってしまうことが多いように思います。
「ベストのものを作ろう」という考え自体はすばらしく、これを否定するつもりはありません。当然といえば当然の欲求です。
ただ、何かを決定しなくてはいけない場合、
「いや、もっといい方法があるかも・・」などと考え始めると、キリがありません。
その場で採り得る最善の方法を採る
後でよりよい方法が見つかったら、後で対応する
というスタンスで進めていかないと、いつまで経ってもホームページは完成しません。
もし、家を建てるのであれば、後から間取りや構造を変更するのは大変なので、慎重にならざるを得ません。ホームページでも、ウェブサイト全体の構造を変更するのは、結構手間がかかることですので、構造(構成)そのものは慎重に決定します。
しかし、個々のページの内容や画像、部分的なデザインなどは、後でいくらでも修正が可能なのです(別途有料になるかもしれませんが)。それらに囚われてしまって先に進むことができないのは「木を見て森を見ず」の状態になってしまい、本来の目的である「ホームページの完成」に到達できなくなってしまいます。
家に例えると
「寝室に置く家具が決定しないので、家を建てられない」
というような状況です。家と部屋を作ってから、その部屋に合う家具をみつければいいわけですが、「部屋と家具のベストマッチ」という「枝葉」にこだわりすぎると、「家」という全体が見えなくなってしまいます。
少しくらい満足できない点があっても、ホームページが完成したら、そこで商売をはじめられます。ちょっと満足できない点があるからという理由でホームページが完成しなければ、その間、お客様はあなたのホームページを訪れることはできません。
満足できない点があっても、早く立ち上げて商売をはじめてしまったほうがお得なのです。
満足できない点は、できるところから少ししずつ、満足できるように修正していけばいいのです。ある意味「見切り」が必要なのです。
「ベストなホームページを作る」という場合の「ベスト」とは、「その時のベスト」であって、「最終的なベスト」ではありません。YahooやAmazonのようなサイトでも、常に「その時のベスト」になるように努めているのであって、「最終的なベスト」にはいつまで経っても到達しないのです。
なぜならば、「最終的なベスト」に到達したと思った途端に、次の目標ややりたいことが見えてくるからです。
私自身も、現在のこのウェブサイトがベストであるとは思っていません。ですが、「とりあえず今はこれで行こう」という状態でホームページを運用し、ベストに向けて少しずつ手を加えています。
今、できること。それを丹念に進めていけば、その時にベストのホームページは完成します。