ネットショップ(インターネットショップ)を「バーチャル店舗」だとか、インターネット上のモールを「バーチャルモール」などと呼んだりしますよね。
インターネット上でのコミュニケーションを「バーチャル」であるかのように報道するTV番組を、まだ見かけます。
バーチャル(仮想)とは、
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実際にはない事物を、仮にあるものとして考えてみること。仮に想定すること。「火災を―した避難訓練を行う」
[ 大辞泉 提供:JapanKnowledge ]
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(1)仮に想定すること。提供元:「大辞林 第二版」
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とあります。
だとすると、脱線になりますが「仮想現実」はおかしな日本語です。
元々はVirtual Reality(バーチャルリアリティ)の訳語だとは思いますが、仮想であればそれは現実ではなく、現実は仮想ではないのです。
「実在しない現実」は、おかしな概念ですよね。
Virtual Realityは「表面上の現実」「感覚上の現実」とでも言うべきでしょうか。
「バーチャル空間」などという単語は、二次元上の画面の上に三次元の空間が広がっているように見えるので「仮想」という概念が当てはまります。
そこには無いものがあるように見えたり、本当はできないことができるように見えたりするのが「仮想」という概念です。
ではインターネットショップに戻って、考えてみましょうか。
画面上には商品の写真があるだけで、実際の商品を手にとって見ることはできませんが、実際にモノを買うことはできます。
買えば、実際の(現実の)商品が届き、手にすることができます。
この部分だけを取り上げて見てみると、こればカタログショッピングと同じですね。
カタログショッピングを「バーチャル店舗」などと考える人がいるでしょうか。
コミュニケーションにしても、機械の向こう側には実際に人がいて、会話しているわけです。この部分だを取り上げて見てみると、電話と同じですね。
電話でのコミュニケーションを「仮想コミュニケーション」などと考える人がいるでしょうか。
もし、機械の向こう側にいるのが機械であれば、「実際に人と話しているようだ」ということになり、これは「仮想コミュニケーション」と呼んでもいいと思いますが、実際に機械の向こう側にいるのは、人間なのです。
ネットショップの店主が「これは仮想店舗だ」と考えている以上、それは店主の頭の中だけにある、フワフワとした存在に過ぎません。いわゆる「独りよがりな店舗」は、店主の頭の中で作り上げた「お客様不在」の「仮想」なのではないかと思います。
お客様がいなければ、店舗は成り立ちませんから、これぞまさに、店主の頭の中にある、実在しない「仮想店舗」と言えるでしょう。
実際には画面のこちら側に実在の人間である店主がいて、画面のあちら側には、実在の人間であるお客様がいて、実在のお金と商品をやりとりします。
メールなどのコミュニケーションによるサービスも、すべて「実在」するのです。
これのどこが「仮想」なのでしょうか。
存在が路面からパソコンの画面の上に移っただけで、明らかにそこに店舗は「現実に存在」するのです。
店主が「これは仮想だ」と考えている以上、そのお店はいつまで経っても「実在しない」のと同じだと言えます。